石澤 眞知子 石澤 眞知子

高性能の要(かなめ)、換気システムの本当の重要性を知る

公開日:2025/12/22(月) 更新日:2025/12/16(火) 家づくりのこと

高性能住宅の“要(かなめ)”──換気システムの本当の重要性を知る

高気密・高断熱住宅を語るうえで、必ず中心に来るのが「換気システム」です。
断熱材の性能や窓のスペック、外壁材の種類よりも、実は暮らしの快適性と健康を左右する大きな要素が“空気の質”です。奈良県で家づくりを行う私たちタテルナラが、このテーマを最重要視する理由をお話しします。


なぜ高性能住宅では換気が“最重要”なのか

気密性を高めるということは、外からの空気が勝手に入らず、室内の空気も勝手に逃げない状態をつくるということです。
これは冬の暖かさ、夏の涼しさを保つうえでは大きなメリットですが、同時に「換気をコントロールする仕組み」を備えなければ、空気は淀み、湿気やにおい、CO₂濃度がどんどん上がってしまいます。

つまり、高気密・高断熱という性能を最大化するには、
“計画的に空気を入れ替える換気システム”が不可欠です。

特に近年は PM2.5、花粉、黄砂の増加、化学物質過敏症など、外気環境への不安も増しています。窓を開けるだけの自然換気では、暑さ・寒さだけでなく外気由来のリスクも取り込んでしまうため、住宅の性能に合わせた換気のあり方がより重要になっています。


換気の質が「住む人の健康」を決める

人は1日に約15,000リットルの空気を吸って生きています。
食べ物や水以上に体に取り込む量が圧倒的に多いのが「空気」です。だからこそ、どれだけ良い素材を使った家でも、空気が悪ければ快適にはなりません。

特に子育て世代のご家庭では、

  • 夜間、家族全員が寝ている寝室のCO₂濃度が上昇

  • 加湿器を使う季節に湿度が高くなり、結露・カビの原因に

  • 花粉症の子どもがいる場合、外気を取り込むタイミングが難しい

こういった悩みはすべて、換気計画で防ぐことができます。

高性能住宅では「暖かい」「涼しい」だけでなく、
**“空気がきれいで呼吸がラクな家”**をつくることが本質だと、現場に立つほど実感します。


第一種換気システムがなぜ選ばれるのか

タテルナラでも採用率が高いのが 第一種熱交換換気 です。

特徴をやさしくまとめると、

  • 給気も排気も機械で制御できるため、ムラが少なく確実に換気できる

  • 外気を取り入れる際に熱交換を行い、温度差を小さくして室内に入れられる

  • 冬の冷気・夏の熱気が直接入らず、エアコンの負担が減る

  • フィルターを通すため、花粉・虫・ほこりを大幅カット

  • 24時間安定した空気環境を維持できる

高気密住宅にとって、これはほぼ必須と言えるほど相性が良いシステムです。

「第一種はメンテナンスが大変」という声もありますが、実際は決して難しくありません。
月1回の簡単なフィルター掃除、1〜2年に一度の交換だけで十分。
これで家の空気が整うなら、私たちは迷わずおすすめします。


換気の設計で“暮らし心地”が決まる

換気は設備機器の種類だけでは決まりません。
実は 「どこから空気を取り込み、どこへ排気するか」 の設計こそが重要です。

高性能住宅の換気設計では、以下を緻密に計画します。

●空気の流れを生活に合わせる

  • 寝室 → 廊下 → トイレ・洗面 → 排気

  • リビング → キッチン → 排気

このように、空気の流れる“動線”をつくることで、家中の空気が淀まず循環します。

間取りとの相性を考える

吹抜けのある家、回遊動線のある家、土間リビングのある家など、
暮らし方や空間のつながりに応じて必要な風量や位置は変わります。

メンテナンスしやすい配置

無理な位置に設置すると、お客様がフィルター掃除をしにくくなります。
“続けられるメンテナンス”こそ、良い換気システムの条件です。

このように、換気は設備というより家全体の設計そのものに深く関わる要素なのです。


高気密の数値(C値)が換気の質を左右する

換気システムは、家の気密性能が低いと本来の力を発揮できません。

理由はシンプルで、
隙間から空気が漏れてしまうと、設計通りの換気ができないからです。

タテルナラでは気密測定を全棟実施し、C値0.5以下をお約束した家づくりを徹底しています。
C値が安定すると、換気システムが正確に働き、空気の流れが整います。
つまり、気密と換気は“セット”で考える必要があるのです。


換気が整うと、暮らしはここまで変わる

お引き渡し後のお客様からよくいただく声をまとめると、こんな実感があります。

  • 朝起きたときの“空気の澄んだ感じ”が違う

  • 料理のにおいが翌日まで残らない

  • 洗濯物が部屋干しでもよく乾く

  • 花粉症シーズンでも家の中はラク

  • 冬でも窓が結露しない

  • ペットと暮らしてもにおいがこもらない

住宅性能の高さは、数値だけでは計れません。
こうした“暮らしの変化”こそが、換気システムがもたらす本当の価値です。


これからの家づくりは「空気のデザイン」へ

高性能住宅は、断熱材の厚みやサッシの種類だけを比べる時代ではありません。
家の中の空気をどう整えるか──これはこれからの暮らしを左右する、非常に大切なテーマです。

タテルナラは、ただ設備を入れるのではなく、
**「空気の流れを設計する」**という発想で家づくりを行っています。

健康、快適性、省エネ、耐久性──
そのすべての土台にあるのが換気です。

これから家を建てる方にこそ、
空気の質”という見えない価値に目を向けていただきたいと思っています。


建てる前から性能値を約束。
「高性能」と「デザイン」の両輪を成す家づくり

気候変動が進む現代社会において、住宅の性能はますます重要になっています

冬の寒さも気になりますが、夏の暑さは地球沸騰時代の今日

家で亡くなる人も増えてきています

夏は熱中症、冬はヒートショックなど、性能の低い家は危険です

住まいは常に安全かつ快適・省エネでなければなりません

高性能な住宅は、熱中症やヒートショックなどのリスクを軽減し、家族の健康と安全を守ります


建てる前から性能値を約束します

私たちは、建築前から性能値を厳格に管理し

お客様に安心の住まいを提供します

断熱等級6(HEAT20のG2基準)の数値を約束

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全棟気密測定実施により、気密C値0.5以下、断熱UA値0.46以下の高性能をお約束します

これは断熱等級6(HEAT20のG2基準)にあたります。

基礎断熱ではなく、床暖熱を基本とし、気密シート、気密テープ、バリアBOX等、

その他色々なツールと丁寧な施工で、目標とする気密の数値を確保しています

TATERUNARAの高性能住宅 工事の一例

気密測定は、建物の気密性を評価するプロセスです。建物内外の気圧差を利用し、空気漏れる量を測定し数値化します。正確な気密性はエネルギー効率を向上させ、断熱効果を最適化します。また、結露やカビの発生を防ぎ、快適な居住環境を提供し耐久性と快適性を保ち、エネルギー費用を削減します。

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外部に抜けるダクト配管まわりはドームパッキンでしっかり気密をとり、さらに壁の気密シートに気密テープで止める

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コンセントはバリアBOXの中に入れ、BOXと気密シートをしっかりとめる。これで、コンセント自体は部屋内側になる


確かな技術力と専門知識のある社員

高性能な住宅を実現するためには、確かな技術力と専門知識が欠かせません

当社の社員は、経験豊富で専門的な訓練を受けたプロフェッショナルばかり

同じ断熱材を使用していても、施工制度によって効果が大きく変わります

職人達の、確かな技術力でお客様に最高の性能を提供します

高性能住宅はエネルギーの削減により、大きく光熱費を減らす事ができます。


耐震もお任せください

安全な住まいを実現するためには、耐震性も重要です

当社では、等級3、もしくは3相当の耐震性を確保し、お客様の安心・安全を守ります

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