石澤 眞知子 石澤 眞知子

大きすぎる家はもういらない ❕ 暮らし方を見直すタイミングとは

公開日:2025/08/19(火) 更新日:2025/08/07(木) 家づくりのこと

大きすぎる家はもういらない?

暮らし方を見直すタイミングとは

「今の家、広すぎるかも…」
ふとした瞬間に、そんな考えがよぎったことはありませんか?

マイホームを建てるとき、子どもたちの成長や来客への配慮、老後のことを考えて、どうしても「ゆとりある広さ」が欲しくなります。でも実際に暮らしてみると、意外と使っていない部屋や、掃除の手間、冷暖房費など「想定外」が見えてくることも。

今回は、そんな「暮らし方の見直し」のタイミングについて考えてみます。住まいのサイズ感に違和感を覚え始めた方に向けて、これからの時代に合った家の考え方をご紹介します。


なぜ「大きな家」への憧れが変わってきているのか?

少し前まで、「家は広くてなんぼ」という価値観が一般的でした。子ども部屋、客間、趣味の部屋、和室、書斎…と、用途別に部屋を確保しようとすると自然と延床面積は大きくなります。

しかし近年、ライフスタイルは大きく変化しています。

  • リモートワークやフリーランスの増加で、家で過ごす時間が増えた

  • 物価やエネルギーコストの上昇で、光熱費を抑える工夫が求められる

  • 家族構成が柔軟に変化しやすくなった

  • 子育て後の「空き部屋問題」がクローズアップされている

特に奈良県のように四季の寒暖差が大きい地域では、家が大きすぎると「空調が効きにくい」「冷暖房費が高い」といった課題も顕著です。こうした背景から、「本当に必要な広さとは何か?」を見直す人が増えているのです。


暮らしを見直すベストなタイミングとは?

では、どのようなタイミングで「暮らしのサイズ」を見直すべきなのでしょうか。いくつかのライフステージを見てみましょう。

1. 子どもが小学生になったとき

保育園・幼稚園の頃までは家族一緒の空間で十分だったのが、小学生になると学習スペースや収納の見直しが必要になります。部屋数の再検討、間仕切りの活用などで柔軟に対応できる設計が求められます。

2. 子どもが中学生・高校生になるとき

この時期は「子ども部屋」の独立性を高める一方で、家族全体で集まる場は減ってきます。リビングを広くするよりも、それぞれが“ちょうどよくつながる”空間づくりが重要になります。

3. 子どもが独立した後

使われなくなった部屋が増え、掃除やメンテナンスの手間が大きく感じられる時期。冷暖房効率も悪くなり、光熱費がかさみがちです。「使っていないのに維持し続ける」状態は、将来的なリスクとも言えます。


「ちょうどいい暮らし」を叶える家づくりとは?

大切なのは、広さの「多さ」ではなく「質」です。

高気密・高断熱の快適な空間

住まいの広さを見直すときにこそ、「高性能住宅」であることの価値が際立ちます。奈良県のように冬の底冷えがある地域では、気密性と断熱性に優れた家でないと快適には過ごせません。コンパクトでも快適性が高い空間なら、冷暖房効率がよく、ランニングコストも抑えられます。

柔軟に変化できる間取り

「可変性」が高い間取りであれば、将来のライフスタイルの変化にも対応できます。子どもが成長したら壁を設けて個室に、独立した後は趣味の部屋や収納に…というように、必要に応じて使い方を変えられる設計は今後ますます重要になります。

家族が“集まりたくなる”空間

家の広さにかかわらず、家族が自然と集まる居心地の良いリビング、視線がつながるダイニングなど、「家族の距離感」を大切にした設計が、日々の暮らしの質を高めてくれます。


最後に:今こそ“身の丈に合った暮らし”を

広さだけを追い求める時代は終わりつつあります。
今は、「自分たちに本当に必要なものは何か?」を軸に、住まいのあり方を見つめ直す時代です。

「使っていない部屋がある」「光熱費が高い」「掃除が大変」と感じているなら、それは暮らし方を見直すサインかもしれません。

無駄を省き、性能を高め、心地よく過ごせる空間に整えること。それがこれからの豊かさにつながっていくと、私たちは考えています。


奈良で“ちょうどいい”家を建てたい方へ

当社では、奈良の気候風土に合わせた高気密・高断熱・高性能な家づくりを行っています。コンパクトでも心豊かに暮らせる空間、変化に柔軟に対応できる間取り、そして長く住み続けられる性能を大切にしています。

暮らし方の見直しに悩まれている方は、ぜひ一度ご相談ください。