この酷暑の中で、熊本地震から改めて考える「命を守る家」
今年の夏も、命の危険を感じるほどの酷暑が続いています。
現場で働く職人さんたちは、暑さと闘いながら家づくりを進めています。私たちも熱中症対策として仮設エアコンを設置していますが、断熱等級7の現場では、小さなエアコン1台でも家全体が涼しくなり、夕方エアコンを止めて帰っても翌朝までひんやりした空気が残っています。
その体験を目の当たりにするたびに、高性能住宅の本当の価値を改めて感じています。
そして、この酷暑だからこそ、熊本地震のことを思い出します。
地震はいつ起こるかわかりません。
もし真夏の猛暑の中で大きな地震が起き、電気が止まり、避難所へすぐに行けない状況になったら…。
もし真冬の厳しい寒さの中で同じことが起きたら…。
そんなことを考えると、家には「住むため」だけではなく、「家族の命を守る器」としての役割があるのではないでしょうか。
私は家づくりで大切なのは、まず耐震性能、そして断熱・気密性能だと考えています。
建物は軽く造るほど地震時に建物へかかる力を小さくできます。もちろん、軽いだけでは意味がありません。しっかりとした構造計算と耐震設計があってこそ、安全性が高まります。
さらに、高い断熱性能と気密性能を備えた家は、外気の影響を受けにくくなります。
断熱等級7クラスの住宅では、停電でエアコンが止まっても、急激に室温が外気と同じになるわけではありません。
もちろん、いつまでも快適な温度を保てるわけではありませんが、性能の低い住宅と比べれば、暑さや寒さの進行を大きく遅らせることができます。
この「時間」が、災害時にはとても大きな意味を持ちます。
救助を待つ時間。
ライフラインの復旧を待つ時間。
小さなお子様や高齢者が体力を失わずに過ごす時間。
その時間を少しでも安全に過ごせる家であることが、命を守ることにつながるのです。
住宅性能というと、「光熱費が安くなる」「省エネになる」というイメージを持たれる方が多いと思います。
もちろん、それも大切です。
しかし私は、それ以上に大切なのは災害時に家族を守る力だと考えています。
耐震性能は地震から命を守る。
断熱・気密性能は酷暑や極寒から命を守る。
そして太陽光発電や蓄電池があれば、停電時でも最低限の電力を確保できる可能性があります。
これからの家づくりは、「平常時の快適さ」だけでなく、「非常時にどう家族を守るか」を考える時代です。
タテルナラが目指しているのは、断熱等級7、気密性能C値0.5以下を基本とした住まいです。
それは決して贅沢な性能ではありません。
異常気象が当たり前になり、大きな災害がいつ起きてもおかしくない今だからこそ、必要な性能だと考えています。
家は一生に一度の大きな買い物です。
だからこそ、見た目や設備だけではなく、「もしもの日にも家族を守れる家か」という視点を持っていただきたいと思います。
これからの住宅は、省エネのためだけではありません。
家族の命を守るためのシェルターであり、未来への安心を支える器である。
私は、その想いを胸に、一棟一棟、責任を持って家づくりを続けていきたいと思います。