“家づくりの失敗談”から学ぶ、後悔しないための5つの視点
■ はじめに:「建ててから気づいた」では遅い
私たちがこれまで家づくりをサポートしてきたなかで、時折聞くのが「こうしておけばよかった」というお施主様の声です。
もちろん、暮らし始めてから気づくこともあるのが家というもの。ですが、少しの知識と準備で防げる“後悔”もたくさんあります。
今回は、実際によくある「家づくりの失敗談」をもとに、後悔しないために大切な5つの視点をお伝えします。
これから家を建てようとお考えの方に、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
①「暮らしの動線」を考えなかった
【よくある失敗】
・洗濯機は脱衣室にあるのに、干す場所は2階バルコニーで遠い
・キッチンからゴミ出しまでに部屋を横断しないといけない
【ポイント】
家は“見た目”以上に、“動きやすさ”が大切です。
特に毎日使うキッチン、洗面、収納、玄関まわりの動線は、ほんの数歩の差で暮らしの快適さが大きく変わります。
▶解決のヒント:
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洗濯→干す→たたむ→しまう、の動線を一筆書きにできる設計
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ゴミ出しや買い物の動線をシミュレーションしてみる
②「収納は多ければいい」と思っていた
【よくある失敗】
・あちこちに収納は作ったが、使いにくくて物があふれる
・家族の動線と収納の位置が合っていない
【ポイント】
“とりあえず収納”では、かえって暮らしに無駄が生まれてしまいます。
収納は量より「質」。場所・高さ・使う頻度とのバランスが重要です。
▶解決のヒント:
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玄関には靴や傘だけでなく、子どものランドセル置き場も
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パントリーの棚は奥行きを抑えて「見える収納」に
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“家族の行動パターン”をベースに収納計画を練る
③「断熱性能はどこでも同じ」と思っていた
【よくある失敗】
・夏は暑く、冬は寒い。エアコンが効かない
・光熱費が高くて驚いた
【ポイント】
断熱性能は家の「快適さ」だけでなく、「健康」と「家計」にも大きな影響を与えます。
ヒートショックや湿気による劣化を防ぐ意味でも、高断熱・高気密の家づくりはこれからの住宅の基本です。
▶解決のヒント:
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UA値、C値など性能の“数値”もチェックする
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窓の断熱性能や日射遮蔽(庇・外付ブラインド)もあわせて考える
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断熱等級6〜7を目指す家は、将来価値も高い
④「予算」を“建物だけ”で考えていた
【よくある失敗】
・造成費や外構費で予想以上に出費が増えた
・建築費は収まったが、家具や照明・カーテンで追加負担に
【ポイント】
家づくりの予算は「建物本体価格」だけでは済みません。
地盤改良や外構、水道引き込み、登記、火災保険…目に見えない費用も多く発生します。
▶解決のヒント:
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最初に“総予算”で考え、住宅会社に相談する
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照明・カーテン・家電などの予算も初期から組み込む
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外構工事は「後回し」より「同時計画」の方が結果的に安定
⑤「将来の変化」を想定していなかった
【よくある失敗】
・子ども部屋の仕切りができずケンカに
・両親の介護が必要になり、間取りが合わない
・リモートワークのスペースが足りない
【ポイント】
家族構成や働き方は、10年で大きく変わります。
最初から完璧を目指すのではなく、「変えられる余地」を設計に残すことが重要です。
▶解決のヒント:
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子ども部屋は最初は広く、将来は可変式の間仕切りに
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将来的に1階だけで生活が完結する間取りも検討
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書斎やワークスペースは“こもれる場所”を確保
■ まとめ:失敗は“知っていれば防げる”
家づくりは、人生で何度も経験することではありません。
だからこそ、「誰かの失敗談」こそが何よりの参考になります。
私たちは、お施主様と一緒に悩み、考え、解決策を見つけながら家をつくってきました。
どんな家も、“暮らし”が始まってからが本番。だからこそ「建てる前の気づき」が大切です。
これから家を建てるあなたにも、後悔のない選択をしていただけるよう、
タテルナラでは設計段階から“暮らし目線”を大切にしています。
まずは、お気軽にご相談ください。
一緒に、“失敗しない家づくり”を始めましょう。