石澤 眞知子 石澤 眞知子

冬の暮らしをw支える「断熱x日射利用」

公開日:2025/10/16(木) 更新日:2025/10/11(土) 家づくりのこと

冬の暮らしを支える「断熱×日射利用」

奈良の冬は、底冷えするような朝の冷たさがあります。
霜が降り、外に出ると白い息がふっと立ち上る。そんな寒さの中でも、家の中では足元からじんわりと暖かく、朝起きるのがつらくない――それが「本当に快適な家」です。

冬を心地よく過ごすために欠かせないのが「断熱」と「日射利用」。
この2つのバランスをどう設計に取り入れるかで、暮らしの質がまるで変わってきます。


断熱が“暖かさを逃がさない”仕組み

家の断熱性能とは、簡単に言えば“熱をどれだけ逃がさないか”を示す性能です。
奈良のように冬と夏の気温差が大きい地域では、断熱がしっかりしていないと、冬は寒く、夏は暑い。エアコンをいくら動かしても、室内の熱が外に逃げてしまうのです。

タテルナラの家では、**断熱等級6〜7相当(UA値0.46以下)**を標準としています。
これは、国の基準を大きく上回るレベルで、真冬でも外気の影響を受けにくく、家の中の温度差を小さく保てる性能です。

壁・床・天井・窓――どこからも熱が逃げないようにするため、
吹込みグラスウール300mm+フェノールフォーム35mmの屋根断熱
基礎断熱または床断熱の最適選択
樹脂サッシ+Low-Eトリプルガラス
といった高性能仕様を採用。

そして、もう一つのポイントが気密性です。
断熱と気密はセットで考えなければ、せっかくの断熱材も十分に働きません。
C値(隙間相当面積)を実測し0.5以下の高い気密を確保することで、暖めた空気を逃がさず、冷たい外気を入れません。

結果、少ない暖房エネルギーで家全体が均一に暖かい。
リビングだけでなく廊下やトイレまで温度差が小さく、ヒートショックのリスクを減らす――これが「断熱の力」です。


“太陽の熱”を味方につける日射利用

断熱が「熱を逃がさない」性能なら、日射利用は「熱を取り入れる」工夫です。
冬の太陽光は、角度が低く、南から深く室内に差し込みます。
この特性を生かし、窓の位置と庇(ひさし)の長さを設計段階でコントロールすることで、自然のエネルギーを暮らしに取り込むことができます。

たとえば、南面の大きな窓。
そこから入る日差しが、床材や壁に当たり、じんわりと熱を蓄えます。
タテルナラの家では、この“蓄熱”を考えた素材選びをしています。

吉野杉の床材は、木の繊維の中に空気を含み、やさしいぬくもりを保ちます。
モルタルやタイルの床は、日中に熱を蓄え、夜にゆっくり放出します。

日中に取り込んだ太陽の熱が、夜の冷え込みを和らげてくれる。
これが「パッシブデザイン(受動的な設計)」の基本です。

庇(ひさし)も重要です。
冬は太陽の角度が低いため、庇を通して光が部屋の奥まで届きます。
一方、夏は太陽が高く昇るので、庇が直射日光を遮ってくれる。
「冬は暖かく、夏は涼しい」を両立する、最も自然で経済的な仕組みです。


断熱×日射利用がもたらす“体感の違い”

「数値上の性能」だけでなく、実際に暮らして感じる“体感温度”の違いは大きいです。

断熱が効いている家では、暖房をつけても部屋全体がムラなく暖かく、
足元が冷えない。
逆に、断熱が弱い家では、暖房の近くは暑くても、少し離れると寒い。
この温度ムラが、冬の不快さを生むのです。

日射利用を組み合わせることで、日中は自然光と太陽熱で十分暖かく、
エアコンの使用時間を減らすことができます。
結果、光熱費の削減にもつながります。

たとえば、タテルナラのOB様の声では、
「朝、カーテンを開けるとリビングがすぐに暖まる」
「冬場でも晴天の日は昼間は暖房をつけなくても快適」
といった声が多く寄せられています。

自然の力を上手に使うことで、機械に頼りすぎない、心地よい冬の暮らしが実現するのです。


冬の設計で意識すべき“窓と方位”

「断熱」と「日射利用」を両立するには、窓の配置と方位がとても重要です。
南面には大きな窓を設け、冬の日射を取り込みやすく。
逆に北側は、採光よりも断熱を優先して窓を絞る設計にします。

東西の窓は、朝夕の日差しが低く入りやすいため、
断熱性能の高いガラスや外付けブラインドを組み合わせることで、
必要な光だけを上手にコントロールします。

このように、**「窓はただの開口部ではなく、性能設計の一部」**として考えることが大切です。


■ 高性能住宅の“冬の心地よさ”とは

「暖かい家」と「快適な家」は、似ているようで少し違います。
ただ暖房を強くかけて室温を上げるのではなく、
室内のどこにいても温度差が少なく、
乾燥しすぎず、空気が澄んでいる――それが本当の快適さ。

断熱と気密がしっかりしている家は、暖房効率が高く、
少ないエネルギーで室温を安定させられます。
さらに、第一種熱交換換気を組み合わせることで、
暖かい空気を逃がさずに新鮮な空気を取り入れることができます。

これは、省エネであると同時に、健康的でもあります。
冬でも結露しにくく、カビやダニの発生を抑える――
家族の健康を守る“見えない性能”が、冬の暮らしを支えているのです。


最後に:冬こそ“家の性能”が問われる季節

冬の寒さは、家の性能を一番よく表します。
どんなにデザインが美しくても、
暖房を止めた瞬間に冷える家では、心から「快適」とは言えません。

タテルナラが目指すのは、“性能と美しさの両立”
吉野杉や漆喰などの自然素材を使いながら、
高気密・高断熱の性能で、冬の暮らしをしっかり支える住まいです。

太陽の恵みを受け、家自体が熱を蓄え、
夜になってもやわらかな暖かさが残る――
そんな“自然とともにある暮らし”を、奈良の気候に合わせて設計しています。

冬こそ、本当の家の力がわかる季節。
タテルナラの家で、その違いをぜひ体感してみてください。


タテルナラ株式会社
代表取締役 石澤眞知子


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