断熱材はコレ一択!家づくり初心者にもわかりやすく特徴を徹底解説!YouTube
今日は 断熱材 について、プロ目線で「種類/価格感/性能」「選び方のコツ」「施工品質の重要性」まで分かりやすく解説します。
最後まで見ていただくと、ムダなリフォームやトラブルを防ぎ、納得のいく断熱仕様を選べるようになります。では行きましょう。
断熱材は大きく3系統
- 無機繊維系:グラスウール、ロックウール
- 発泡プラスチック系:ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム、フェノールフォーム
- 木質・天然素材系:セルロースファイバー など
1) 無機繊維系(グラスウール/ロックウール)
- 素材:グラスウール=ガラス繊維/ロックウール=鉱物繊維。
- 断熱性能:等級(グレード)次第で両者に大差はありません。
- 耐火性:いずれも燃えにくい素材。防火仕様の壁でも採用されます。
- 吸音性:高音域はグラス、低音域はロックが得意…と“効く帯域”が少し違うイメージ。
- 防湿性:繊維系は水分を含むと性能が落ちます。防湿シートの施工精度が最重要。
- コスト:グラスウールが比較的安価。
当社の考え
袋入りロックウールは気密・防湿処理が難しく、施工精度を安定させやすいグラスウールを基本採用。
→ 「材料スペック」より現場で性能を出せるかを優先します。
2) 発泡プラスチック系 ポリスチレンフォーム(EPS/XPS)
湿気に強く、水を吸いにくい。基礎断熱や床に相性◎。
コストは3種の中で比較的安価。
ウレタンフォーム(現場発泡/パネル等)
断熱性能が高く、複雑形状でも気密を確保しやすい。
専門業者の施工で品質が安定しやすいのがメリット。
フェノールフォーム
最も高い断熱性能クラスで難燃性にも優れる。
付加断熱(外張り)で厚みを抑えつつ高性能化したい時に有効。
価格は高め。
当社の使い分け例
- 基礎・床:ポリスチレンフォーム中心(湿気に強い)
- 壁充填:グラスウール or ウレタンフォーム(形状や気密計画で選択)
- 付加断熱:さらに性能を上げたいときはフェノールフォームを採用
3) 木質・天然素材系(セルロースファイバー等)
- 原料:新聞紙などを再生利用した繊維断熱。
- 特徴:調湿性が高く、総合バランスに優れるという評価も。
- コスト:高めになりやすい。
当社方針
現状はコストと当社の「調湿設計(透湿・防湿の思想)」との組み合わせで採用は限定的。調湿は**仕上げ材(例:珪藻土・和紙等)**で役割分担する設計も有効と考えています。
価格と性能は「施工品質」で化ける
断熱材は壁の中に隠れる=見えない部位。
だからこそ、材料だけでなく施工が超重要です。
グラスウールは防湿シート・気密テープの処理が性能を大きく左右。
ウレタンは専門施工で品質ブレが出にくい利点。
「高性能な材料 × 低い施工精度」より、「標準的な材料 × 高い施工精度」の方が体感性能が上になることも珍しくありません。
当社の品質管理
施工後、厚み・隙間・防湿・気密の要点を目視チェック。
その上で**全棟気密測定(C値)**を実施。設計どおりの性能が出ているか検証します。
不備があれば現場で是正してから次工程へ。
失敗しない断熱材の選び方(要点)
- 用途で材料を分ける:基礎・床・壁・屋根で適材適所。
- 施工性を考える:複雑形状や気密確保が難しい家はウレタン等も検討。
- 調湿の設計をセットで:断熱だけでなく、防湿・透湿・仕上げ材で役割分担。
- 検査の有無:全棟気密測定など見えない品質を見える化しているか確認。
- トータルコスト:初期費用だけでなく、快適性・光熱費・リフォーム回避まで含めて判断。
まとめ
断熱は、快適さと光熱費に直結する超重要テーマ。
材料名だけで決めず、設計と施工品質まで含めて選ぶことが成功の近道です。